うたかたの日々

育児中のパパ目線から、日々買わされるボーイズトイなどのレビューを書いていきます。

学研ムック 大人の科学マガジンシリーズ

学研からリリースされている、学研ムック 大人の科学マガジンシリーズです。
ざっくりと言ってしまえば、付録こそがメインの季刊誌。
不定期に、大人の科学製品版や特別編集版もリリース。
ちなみに、似て異なる「子供の科学」という子供向け科学雑誌は、誠文堂新光社からリリースされている月刊誌であり、両者に関係性はありません。

本誌の内容に関しては、残念ながら薄く浅いです;
構成はもちろん読み物としても、子供向け科学雑誌と変わらない程度。
それに、関連性が無い漫画なども掲載されていますが、いりません。
連載記事なども同様、バックナンバーや関連商品の広告の方が、まだ興味を持てる内容です。
あくまでも企画と付録が面白いのであって、そこを徹底的に掘り下げるべきだと思います。
(意見や感想には個人差があります)
逆に言えば、付録がメインと言う、書籍のデジタル化にすら負けない強みがあり、誌面には伸び代(改善の余地)があり余っているのだから、ぜひがんばっていただきたいと期待します。

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なお掲載画像のものは、大人の科学特別編集版から「歌うキーボード ポケット・ミク」と、グッドスマイルカンパニーからリリースされたfigma初音ミクです。

 

それでは、ざっくりとレビューを書いていきますが。
まず、その理由としては、各号の(付録の)内容、および価格などについて、バラつきがあるからです。
また時期的に、お子様の自由研究などの参考になればと思いました。
(レビューが無い号に関しては、未購入)

大人の科学マガジン 02号 探偵スパイセット
幼少期を昭和時代の半ば(探偵やスパイが流行った)に過ごした大人向け。
当時の雑誌(の付録)や、駄菓子屋などで見かけられたのであろう商品を、懐かしく振り返ることができます。
指紋検出薬、血液判定薬、繊維判定薬、溶ける紙、スパイペン&紫外線ライトの計5点セット。

大人の科学マガジン 03号 ピンホールカメラ現像セット
カメラ・オブスクラと同じ原理のピンホールカメラに、モノクロ印画紙と現像薬がセット。
クラシックなデザインのカメラには、市販の35ミリフィルムが使用できます。
手間暇さえ惜しまなければ、確かにピンホール写真の撮影から、印画紙現像までを体験できます。

大人の科学マガジン 04号 鉱石 ・ダイオード付きラジオキット
手間暇さえ惜しまなければ、電池なしで聴ける、鉱石・ゲルマニウムダイオード付きラジオキット。
あらかじめスピーカーは無く、聴取には付属のイヤフォンを使用。
アナログなデザインが素晴らしく、コイル巻きの手作業も苦にはなりませんでした。

大人の科学マガジン 06号 レコード盤録再蓄音機
特製ソノシートと録音用プラシート付き、レコード盤録再蓄音機。
外観、機能共に、よくまとまった良作なのですが、ベルト部が輪ゴムで、ラッパ型のコーン部が厚紙でした。
アコースティック再生によるスクラッチノイズも込みで楽しめます。

大人の科学マガジン 09号 究極のピンホール式プラネタリウム
2.5V・0.5Aのスポット球によって照らし映し出される、ピンホール式プラネタリウム
恒星原板の折り返しを両面テープによって貼り合わせていく工程に、工夫の余地があります。
デザイン、機能共に、よくまとまった良作なのですが、上記の工程によっては耐久性に大きな差が生まれます。

大人の科学マガジン 11号 ニュートン反射望遠鏡
英国王立協会所有ニュートンの望遠鏡を模したレプリカであり、伸縮式反射望遠鏡
手間暇さえ惜しまなければ、実際に天体観測が可能です。
デザイン面も含め、良作なのですが、鏡筒が紙製であるため、耐久性に難があります。

大人の科学マガジン 13号 投影式万華鏡
壁面に幾何学模様を映せる、投影式の万華鏡です。
もちろん覗き込んで楽しむことも出来ます。
付録の電球は、フィラメントが映らないように、くもりガラスになっています。

大人の科学マガジン 15号 紙フィルム映写機
幅19ミリの紙製フィルムに、光を反射させ、壁面に投影する映写機。
9種類(9作品)の紙フィルムが付属し、手間暇さえ惜しまなければ、もちろん自作も可能。
良作ですが、紙フィルムの制作や巻き取りなどに、相応の労力が求められます。

大人の科学マガジン 16号 ミニ茶運び人形
日本最古の工学書『機巧図彙』を元に再現された、身長13cmの茶運びからくり人形。
動力はゼンマイ仕掛けで、進む、お辞儀、止まる、旋回までが一連の動きとして見られます。
大変に面白いロボットなのですが、(顔の出来はさておいて)着物が紙製でした。

大人の科学マガジン 17号 テルミンmini
世界最古の電子楽器テルミンを、手のひらサイズに再現したテルミンmini。
チューニングに微妙な調整、および根気が求められるものの、とてもかわいらしい良作です。
宙空に手をかざし音程を変える、独特な演奏方法を体験できます。

大人の科学マガジン 20号 手回し鳥オルガン
18世紀のフランスで鳥に歌を教えるために作られた自動演奏楽器「鳥オルガン」を、独自設計により再現。
ハンドルを回す、と同時にパンチカードが送られ、鳥の鳴き声のような音で、メロディを奏でます。
外観、機能共に、とてもかわいらしい良作であり、付属の専用パンチでお好みのパンチカードも作れます。

大人の科学マガジン 24号 4ビットマイコン(GMC-4)
プログラムが組めるワンボード・コンピュータ、4ビットマイコン(GMC-4)。
入力は16進キー、出力は7セグメントと2進のLEDのみ、1981年製の電子ブロックFX-マイコンの動作を再現!
余談ですが、子供だった頃に、ひとりでこっそり秋葉原へ行ったものの、財布の中身と相談した結果。
お小遣い程度ではPCが買えず、その代わりにシャープのポケコンを購入した記憶が蘇りました;

大人の科学マガジン 25号 35ミリ二眼レフカメラ
市販の35ミリフィルムが使用できる、35mm二眼レフカメラ
ファインダーを上から覗き込み撮影する、独特なスタイルを体験できます。
ちなみにデジカメでも二眼を採用した機種が少数あり、海鴎のCM9やKodakのEasyShare V570V705などがデュアルレンズでした。
(後者は古い機種なのですが、動作確認を兼ね、最近でも気まぐれに使っています)

大人の科学マガジン 26号 アンプ+スピーカー内蔵 ミニエレキ
アンプ+スピーカー、それに外部出力端子を内蔵した、ミニエレキギター
弦長320mmの4弦で、チューニングにコツが必要ではあるものの、外観、機能共に良作です。
コイル線とリード線を取り扱う工程などにおいては、工夫を加えることで経年劣化を防げるはずです。

大人の科学マガジン 27号 テクノ工作セット(8ビットマイコン+光残像キット)
8ビットマイコン+光残像キットで、ボードはジャパニーノと言う、いわゆるArduino互換機。
USB変換ポートによりPCと接続し、オープンソースプログラミングソフトのIDEによるプログラミングが可能です。
光残像キットのP.O.V.は、7個の赤色LEDとスピーカーが内蔵。
Arduinoや、その互換機であれば、すでに色々なキットが出回っているので、あえてこちらを選ぶ必要はないのかもしれません。

大人の科学マガジン 30号 テオ・ヤンセンのミニビースト
風車に風力を受けて歩行する、テオ・ヤンセンのミニビースト。
なにやら仮面ライダー1号の変身ベルトみたいな説明でしたが、間違いなく良作です。
実際に動かしてみると、まるでロボット的かつ生物的な動きが見られ、率直に感心させられました。

大人の科学マガジン 31号 羽ばたき飛行機セット
鳥型と虫型の羽ばたき飛行機セットが、2機。
ゴム動力を伝えるクランク機構によって、羽ばたきを再現しています。
屋外でも室内でも飛ばせますが、相応のスペースが必要になり、実際には耐久性に難がありました。

大人の科学マガジン 33号 卓上ロボット掃除機
障害物や段差を感知し、自動で方向転換する、卓上ロボット掃除機。
なんと1個のモーターとギヤの組み合わせにより、単三乾電池2本で駆動します。
大人の科学シリーズにおいては、めずらしく実用性がありそうで実際には至らない、良作です。

大人の科学マガジン 35号 Vツイン蒸気エンジン
アルコールランプによる加熱に伴い、ボイラーから生じる蒸気によって高速回転する、V型2気筒SV。
ボイラーの容量は30CCで、総排気量は1CC、そして最大出力は16mW@1200RPM。
但し燃料用アルコールは別売りなので、動作を確認するためには、あらかじめ用意が必要です。

大人の科学マガジン 37号 テオヤンセン式二足歩行ロボット
30号から再び帰ってきた、テオヤンセン式二足歩行ロボットです。
リンク機構と重心の移動による実際の動作は、やはり良く出来ています。
スムーズに歩かせるためには、例えばドライヤーを使用するなど、風量がおよそ一定であり、広がらない、直線的な送風が望ましいようです。

大人の科学マガジン 40号 USB特撮カメラ
小さなものを大きく撮影できる、いわゆるジオラマ撮影向きの、USB接続による特撮カメラ。
撮影距離0.1mm~で、画角は55度。カメラは上下にティルトし、モノラル内蔵マイクや三脚用の接続穴もあり。
200万画素で画面縦横比は4:3。もちろん創意工夫によりけり、それなりに使えますが。
あえて難点を挙げるならば、レンズがプラスチック製でした。